2014年2月24日月曜日

[コラム] BluetoothSIG - Breakthrough Awards の決勝進出作品を吟味する(3)

もうすぐMWCが始まります。今回は残りの作品の内、医療・身辺管理の分野を見ていきます。


医療分野


Norin

http://www.nonin.com/OEMSolutions/Nonin_3230_Bluetooth_SMART

筆者はあまり医療分野には詳しくないのですが、「Norin」「Oximeter」で検索してみますと、こんな日本語のページがヒットします:





パルスオキシメーターって何?
肺から取り込まれた酸素は、血液中の赤血球の中にあるヘモグロビンと結合して動脈血として全身に運ばれます。
パルスオキシメーターは赤色・赤外の2種類の光を利用して、血液中のヘモグロビンうち酸素と結びついているヘモグロビンの割合をパーセント(%)で表示します。これを血中酸素飽和度あるいは記号でSpO2と言います。また、パルスオキシメーターはSpO2だけでなく、脈拍数も同時に測定表示します。」(上記Norinサイトからの引用)

こちらは医療機関だけでなく、登山にも利用できるみたいです。このデバイスを使うと高山病にかかる前に歩くペースを落とすなどの判断ができるってことですね。

Norin3230におけるBLEの役割
・テレメディシン(遠隔医療)ハブの構築を簡素化
・省電力、長バッテリー寿命(2つのAAA(単4形)アルカリ電池で2200回の抽出検査が可能)

取説がサイトから見れるので、Bluetoothの関連部分を読んでみました。特に気になったのがセキュリティに関する配慮です。

The Bluetooth radio contained in the 3230 is a Bluetooth Smart single-mode, low-energy radio. It supports a
GATT-based, proprietary Nonin profile to transmit current readings from the patient. Data is not stored by the 3230 to be transferred at a later time. The 3230 supports an encryption key size of 128 bits. While the 3230 is in a Bluetooth connection, it will be unavailable for other connections. Apart from the standard Bluetooth security measures, Nonin has implemented a non-standard security measure to the 3230 that, if used, will restrict the transfer of data to only devices with a specified organizationally unique identifier (OUI).

これを読むと、Norin独自のGATベースプロファイルを使用しているようです。転送データは128ビットの暗号キーによって暗号化され、OUI(=organizationally unique identifier)と呼ばれる識別子をもつデバイスにのみ転送されます。

こうしたセキュリティを考慮したデータ転送は地味な部分ですが、医療などの個人情報を扱う分野では重要になってくると思われます。


Mobilis 



SenseView/Mobilisは、バイオセンサー全般を対象にした開発ツール(フレームワーク)です。スマートフォン/タブレット/PC上で動作するクライアントサーバー型の構造を持っており、無線・有線のネットワークを通して、クライアントからのセンサー情報を収集し、解析結果をサーバー側の端末(スマートフォン/タブレット/PC)で閲覧できるようです。センサーとの通信には主にBluetooth classic/Bluetooth Low Energyが使われているようです。また、データの暗号化等のセキュリティも考えられています。

Androidのアプリも無料で提供されており、現在出回っているセンサーデバイスをほとんどサポートしているようです。

サポートセンサーデバイス

こういう包括的なツールは、ブレイクスルーというよりは当然出てくるだろうという類のものと思いますので、大事なツールだとは思いますが優勝は難しいかもしれません。


義手

これに関しては学生アイデア部門ということもあり、ネット上での情報が見当たりませんでした。ただ、義手や義足にBLEセンサーを埋め込んで情報を取得するというのはこれから重要になってくると思われます。

Spectrum

こちらも学生アイデア部門なので、吟味できるほどの情報が手に入りませんでした。患者の発汗を検知するセンサーを使うということらしいです。


身辺管理

この分野は、生活や身の回りの事をBluetoothを使って便利にしていこうというものです。
H2O / Smart Plug / Nymi / 冷蔵庫
の4製品があります。順に見ていきます。

H2O





水分摂取をサポートする製品です。水分摂取のスケジューリングとリマインダ、水分摂取量の統計など、シンプルに水に着目した点はいいアイデアです。


Smart Plug




電源のオンオフを遠隔操作できます。内蔵のサーモセンサーを使えば、ヒーターの温度が上がりすぎた時点で電源を切ることができます。また、ユーザーが5mの範囲に近づいた時点で電源を入れることができるとのこと。この手のスイッチオンオフものは生活の至る所で考えられるので、着眼点としては平凡な気もします。


Nymi



心拍を個人を認証する手段として利用した製品。腕につけるだけで常に個人認証できるので、余計な動作をしなくて済みます。さらに、Bluetoothも余計な動作を行わず、近距離の範囲に入ったかどうかを検知するので、このサイトの動画のようにユーザーが意識せずに、生活の周辺機器が個人を認証して動作することが可能となります。未来をぐっと引き寄せたようなツールです。ブレイクスルーと言ってもよいのではないでしょうか。

冷蔵庫

食物を入れるパックにセンサーを取り付けて、食物の新鮮度を計測するというもの。アイデアとしてはおもしろいですね。未来の冷蔵庫には必須の機能になるでしょうか?食品ごとに計測の仕方が異なるのでそこがネックになるかもしれないですね。。。


最後に

まだエンターテイメントや土木・建築、乗り物の分野が残っていますが、ブログに書く時間がなくなってしまいました。MWCはもう始まろうとしています。各部門の優勝作品はまだ発表されていないようなので、ぎりぎりになってしまいましたが、本ブログでも各部門の優勝予想をしてみます。

製品部門
 94Fifty バスケットボール

アプリ部門
 Polar Team

試作品部門
 The Nymi

学生アイデア部門
 クールな冷蔵庫




140 180 BLE , Bluetooth , Bluetooth SIG , CES , MWC

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