本日、大阪IMPビルで開かれた、BluetoothSIG主催のBluetoothトレーニングイベントに参加してきました。
https://www.bluetooth.org/ja-jp/Pages/qualification-training-sessions.aspx
ざっと、内容を記載します。
前半
BluetoothSIGからのあいさつ
Marriot Winquist (Bluetooth SIG)
Bluetoothの基礎概観(Part1)
Masamitsu Suzuki (Texas Instruments)
- Bluetoothの歴史
- アーキテクチャの説明
- プロファイルの説明
- BR/EDR(クラシックBT)のプロファイル
- BLEのプロファイル
Bluetoothの基礎概観(Part2)
Masahiko Seki (MCPC/Sony)
- GATT-Based Profile 概観
MCPC プレゼンテーション
モバイルシステム検定試験の案内
※MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)は、
モバイルコンピューティングの健全な発展のためと環境整備のために
設立された組織で、研究機関、企業などにより運営されています。
(http://www.mcpc-jp.org/)
Texas Instruments プレゼンテーション
自社商品「SensorTag」の紹介
後半
Sakai Itsuo (MCPC/TUV), Asami Yokoi(Frontline)
Qualification and Listing
Takayuki Shimada (UL vs Ltd)
Frontline社アナライザの紹介
Ellisys社のアナライザ紹介
BluetoothSIGのマーケティングプログラムの紹介
再びMarriotさん
以上。
前半のアーキテクチャやプロファイルは、一度アンドロイドのミドル層のBluetoothの開発に携わったこともあり、だいたい知っていましたので、「ああ、そうだったなあ」と忘れてた記憶が呼び起されて、いい復習になりました。HIDプロファイルは、単なる土管で、実装者はUSBのHIDファンクションを使わないといけないということをおっしゃっていて、以前からUSBのHIDと、BluetoothのHIDは似てるけど同じものなの?と思っていたのですが、そのなぞが解けました。
これから様々なGATTベースのプロファイルがBLEで導入されるらしいです。世の中に出回っていないものはまだBluetoothSIGのワーキンググリープ内で検討中らしいです。講演で紹介されていたそのようなプロファイルの中に、「Indoor Positionning」というプロファイルがありました。BLEを使った測位は、このブログの中でも取り組んでいますが、電波の精度に問題があります。しかし、BluetoothSIGの中で検討されているということはまだまだあきらめてはいけないという気になりますね。
後半になると、会場の雰囲気が変わりました。みなメモをとるぞ~という体勢になりました。私もそうなのですが、みなBluetoothの認証試験の仕組みややり方を知りたがっていたのでしょう。最初のSakaiさんの説明は、わかっている人には非常に詳しく、ノウハウが詰まった内容となっていたのでしょうが、私には使用している言葉(Componentとか、Subsystemとかいう言葉)が理解できず、ほとんど頭に入ってきませんでした。ただし、次の嶋田さんのレクチャーは、まずComponentやSubsystemという言葉の説明からされていたので、とてもわかりやすかったです。Sakaiさんと嶋田さんの順番が逆だったなら、Sakai さんの説明がよくわかっただろうなあ、と思いました。残念です。
トレーニングとは関係ありませんが、お昼に参加者全員分のお弁当が用意されていたのには驚きました。おかげでお昼代が浮きました。また、午前と午後に15分ほどの休憩時間が入ったのですが、コーヒーが用意されていました。単純に、BluetoothSIGっていいね!って思いました。ほんと。
今回は、BluetoothSIGの方たちの意気込みを感じることができ、たいへん貴重な体験となりました。iBeaconをとっかかりにこのブログを始めましたが、iBeaconという枠組みが非常に小さな枠組みであることを痛感しました。iBeaconは、Appleの作ったiOSのLocation機能の一部です。BLEの波はそれよりもずっと広大で、スマートフォン、ウェアラブル、家電などを巻き込んでいくものです。BLEの未来は明るいです。
追記
正直言って、iBeaconだけではネタが尽きかけていたので、今後はBLEに視野を広げブログ更新していきます。