2013年11月8日金曜日

[コラム] Android 4.4 Kitkat詳細(開発者向けハイライト・その3)



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原文:Android KitKat | Android Developers





New media capabilities


スクリーン録画

アプリの高品質な動画を、あなたのAndroidデバイスから直接、簡単に作成することができます。Android 4.4ではスクリーン録画のサポートが追加され、デバイス上で動画をキャプチャーしてMP4ファイルとして保存する、スクリーン録画ユーティリティが提供されます。あなたのアプリのチュートリアルやウォークスルー、テスト材料、販促動画などを作るのに、最適です。

動画は、あなたが望み、デバイスがサポートする解像度とビットレートで録画することができ、ディスプレイ上のアスペクト比を保持して出力されます。このユーティリティはデフォルトで、その時点の向きで、デバイスのディスプレイの解像度と同等またはそれに近い解像度を選択します。録画が完了すると、あなたのデバイスから直接動画を共有したり、ポストプロダクション用にあなたのホストコンピュータへMP4ファイルを引き出すことができます。

もしあなたのアプリで、スクリーン録画でキャプチャーしたくない動画やその他の保護コンテンツを再生する場合、SurfaceView.setSecure()を使用することで、コンテンツにセキュアを設定できます。

Android SDKに含まれているadbツールから、"screenrecord"のシェルコマンドを使うことで、スクリーン録画にアクセスすることができます。また、Android StudioのDDMSパネルから起動することもできます。

Adaptive playbackを通じた解像度の切り替え

Android 4.4ではAndroid Media framework上でのAdaptive playbackが正式にサポートされました。Adaptive playbackとは、MPEG-DASHやその他のフォーマット向けビデオデコーダーのオプション機能で、動画再生中にシームレスな解像度変更を可能にします。クライアントは、新しい解像度や自動的に変更された出力バッファの解像度に応じた動画フレームを、遅延なく入力するデコーダーを提供できます。

Android 4.4での解像度切り替えは、大きく向上したストリーミング再生をMediaアプリに提供します。アプリでは、Adaptive playbackが既存APIを使ったランタイムでサポートされているかどうか確認し、Android 4.4で提供された新しいAPIを使うことで解像度切り替えを実装することができます。

DASH向けの共通暗号化

MPEG-DASH向けの共通暗号化(CENC)を新たにサポートしました。CENCは標準的で、コンテンツ保護を管理するためのマルチプラットフォームのDRMスキームを提供します。アプリは、AndroidのモジュラーDRMフレームワークと、DASHをサポートしたプラットフォームAPIを通じて、CENCを活用することができます。

HTTPライブストリーミング

Android 4.4では、プラットフォームのHTTPライブストリーミング(HLS)がHLS仕様Ver.7(プロトコルVer.4)の上位セットをサポートするよう更新されました。詳細はIETFドラフトをご確認ください。

DSPへのオーディオトンネリング

高品質で省電力のオーディオ再生向けに、Android 4.4では、デバイスチップセットのDigital Signal Processor(DSP)をトンネリングしたオーディオ再生がサポートされました。オーディオトンネリングによって、オーディオのデコーディングと出力効果をDSPに任せることができ、アプリケーションプロセッサーの起動を減らすことで、バッテリー消費が抑えられます。

オーディオトンネリングは、画面OFFでヘッドセットで音楽を聴いているようなケース時に、劇的にバッテリー消費を改善します。例えばオーディオトンネリングを使用したNexus 5では、オフラインでのオーディオ再生時間が60時間まで提供でき、オーディオトンネリングを使用しない場合に比べて50%以上増加します。

メディアアプリケーションは、ソースコードを変更することなく、デバイスがサポートしているオーディオトンネリングを活用することができます。システムは、デバイス上で可能な場合いつでも、オーディオ再生を最適化するトンネリングを提供します。

オーディオトンネリングはデバイスのハードウェアのサポートが必要です。現在、オーディオトンネリングはNexus 5で動作可能で、可能な限り多くのデバイスで動作できるように、チップセットのパートナーと協力して作業をしています。

オーディオモニタリング

アプリは、現在再生しているオーディオのピークとRMSレベルの値を取得し、ビジュアライザー効果上での監視ツールを使用することができます。例えば、独創的なミュージックビジュアライザーや、メディアプレイヤーでの再生メーターの実装で使用することができます。

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ラウドネスエンハンサー

メディア再生アプリケーションは、新しいラウドネスエンハンサー効果を使用することで、音声コンテンツの音量を上げることができます。ラウドネスエンハンサーは、特に音声の調整向けの時定数コンプレッサーとして動作します。


改善されたAV同期用のオーディオタイムスタンプ

オーディオフレームワークは、最善のAV同期のために、オーディオ出力からアプリへのタイムスタンプを通知します。オーディオタイムスタンプは、特定のオーディオフレームが現れる(または現れた)のをいつユーザーに通知するか、アプリに決定させます。タイムスタンプ情報は、オーディオとビデオフレームを正確に同期させるために使用することができます。

Wi-Fi公認のMiracast™

Android 4.4のデバイスは、Miracast互換のWi-Fiアライアンス表示仕様の認定を受けることができます。テスト支援用に、新しいワイヤレス表示開発機能は、ワイヤレス表示認証のための高度なコンフィグレーション操作と設定が提供されています。Settings内のDeveloper options > Wireless display certificationから、アクセスすることができます。Nexus 5はMiracastの認定を受けたワイヤレス表示デバイスです。

RendorScript Compute


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継続的なパフォーマンスの向上

あなたのアプリがレンダースクリプトを使用するとき、再コンパイルする必要もなく、レンダースクリプトランタイムの継続的なパフォーマンス調整の恩恵を受けることができます。右のグラフは、よく知られている2つのチップセット上でのAndroid 4.4のパフォーマンス向上を示しています。

GPUアクセラレーション

GPUアクセラレーションがサポートされているデバイス上で、レンダースクリプトを使用するどんなアプリでは、コードの変更や再コンパイルは不要です。初めてレンダースクリプトGPUをサポートしたNexus10以降、様々なハードウェアパートナーがサポートを追加しました。

現在のAndroid 4.4において、GPUアクセラレーションはNexus 4、Nexus 7(2013)、Nexus 10と同様にはNexus 5に使用できます。私たちはできるだけ早く多くのデバイスで動作できるように、パートナーと協力して作業をしています。

Android NDKでのレンダースクリプト

ネイティブコードから直接レンダースクリプトを活用することもできます。Android NDKの新しいC++のAPIでは、スクリプトの組み込み関数、カスタムカーネルを含むframework APIを介して、同じようなレンダースクリプトの機能を使用できます。

もしあなたがネイティブコードで大規模なパフォーマンス集中型のタスクを持っている場合は、レンダースクリプトを使用したタスクを実行することで、ネイティブコードの中でそれらを統合できます。レンダースクリプトは、マルチコアCPU、GPU、そのほかのCPUの自動的なサポートによって、多くのデバイスで優れたパフォーマンスを提供します。

NDKを介したレンダースクリプトを使用するアプリをビルドするとき、framework API向けのレンダースクリプトサポートライブラリと同じように、Android 2.2以上が動作するデバイスに配布することができます。

Graphics


GLES 2.0 Surface Flinger

Android 4.4ではSurface FlingerがOpen GL ES 1.0からES 2.0にアップグレードしました。マルチテクスチャリングを使用することでパフォーマンスが向上し、カラーキャリブレーションを改善し、より高度な特殊効果をサポートしました。

仮想ディスプレイ向けの新しいHardware Composer

AndroidのHardware Composerの最新バージョン1.3では、プライマリな外部ディスプレイ(HDMIのような)に加えて、仮想ディスプレイのハードウェア構成をサポートし、Open GL ESの相互運用性を向上しました。


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140 180 Android

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