Keonの電力測定を行うにあたり、まずは待ち受け画面での測定やロック画面、各種デバイス(まずはWifi)のON/OFF時の測定と実機を触ってみて気になったTizenやAndroidとも比較しやすいBrowserアプリから行っていきます。
早速ですが待ち受けでの測定から行います。
待ち受け画面での測定
1.LCDの照明が点灯している時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi OFF
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
待ち受け画面(LCD点灯) |
2.LCDの照明の輝度が落ちた時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi OFF
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
待ち受け画面で輝度が落ちた時 |
3.LCDの照明が消灯している時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi OFF
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
待ち受け画面(LCD消灯) |
波形を見て頂けるとわかるように消灯する瞬間に一瞬0.2Aまで電流があがります。デバイスの電源をOFFする為に電流が消費されるようです。
次にロック画面について計測してみます。
ロック画面での測定
ロック画面を計測しようと思ったのは一定間隔でロック解除バーが画面の下からせり上がってくる動作を行うからです。
このような動作をさせた場合どれくらいの電力が消費されるのか参考までに測定してみました。
下記が画面の下からロック解除バーがせり上がってきた時のキャプチャです。ロック解除バーのアニメーション |
1.ロック画面
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi OFF
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
起動時のロック画面表示時 |
見た目はよいのですがアニメーション動作は消費電流に直結するのでアプリ作成時は要注意です。
それではWifi ON時の測定を行っていきます。
Wifi ON時の待ち受け画面での測定
1.LCDの照明が点灯している時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi ON
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
2.LCDの照明の輝度が落ちた時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi ON
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
Wifi ON時の待ち受け画面にて輝度が落ちた時 |
やはりこちらも波の間隔が激しく電力が消費されていますがWifi OFF時と同様に約0.04Aほど消費電力が落ちているのがわかります。
3.LCDの照明が消灯している時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi ON
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
電流が限りなく0Aに近くなり波の間隔が広くなっていますが、Wifi OFF時と比べると波の分電力が消費されているのがわかります。電池持ちを考えると使用しない時はこまめにWifiをOFFにした方がよさそうです。
次にBrowserアプリの計測を行います。
Firefox OSということもあり、もちろん使用するBrowserアプリはFirefoxアプリです。Browserアプリでの測定
1.アプリ起動時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi ON
- Bluetoorh OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
Browserアプリ起動 |
ページの読み込みで通信を行ったり、画面を表示する為に電力を消費しているようです。
待ち受け時のWifi ON時と同じ波形となっています。サイトを表示させた後は待ち受けもBrowserアプリも消費電力に違いがないのがわかりました。
ちょっとここで違和感がありました。
見ていただきたいのがBrowserでyahooのページを開いた画面です。
www.yahoo.co.jp |
見てすぐに気づいている方もいるかと思いますがなぜかPCサイズのようでスマートフォンサイズに最適化されて表示されませんでした。
AndroidやiPhone等ではスマートフォンサイズで表示されるのですがFirefox OSではPCサイズとなり表示に必要な情報が多く、その分消費電力があがります。
通常はWebサイト側はhttpリクエストのUser-Agentで"android"や"mobile"等の文字列からスマートフォンからのアクセスかどうかを判断し、端末に最適な画面情報が送ります。その情報を受けて端末側は表示するだけですので、Firefox OSの端末はスマートフォンとして認識されていないだけなのか確認してみました。
まずはgooのページを開いた画面です。
http://www.goo.ne.jp |
こちらも同じようにスマートフォンサイズに最適化されていません。
FirefoxアプリにおけるhttpリクエストのUser-Agentに問題があるのでしょうか。
確認の為にさらにgoogleのページを開いてみました。
https://www.google.co.jp |
こちらはスマートフォンサイズに最適化されていました。
Firefox OSでのスマートフォンサイズで表示されるのでhttpリクエストのUser-Agentが問題ではなさそうです。
http://www.yahoo.com |
こちらもスマートフォンサイズに最適化されていました。
同じyahooでも日本と米国では違いがあることから、FirefoxアプリとしてはhttpリクエストのUser-Agentを正常に送っているようで、サイト側が認識していないだけのようです。
日本ではFirefox OS端末が発売されていないという理由からか、Webサイトでは最適な画面表示がされないところが多いように思いますので端末のバッテリー持ちを考えるとサイト側の対応が待たれます。
まとめ
今回は待ち受け時のLCD ON/OFF、ロック画面、WifiのON/OFF、そしてBrowserアプリの計測を行いました。今回の計測での発見は、待ち受けでもBrowserアプリでも消費電力は同じということです。Firefox OSはHTMLで作成されたアプリしかなく、Nativeという概念もありません。AndroidのようにWebを表示する為に別途Webkitが必要とかもなく、通常時も裏で起動しているようなserviceもないのでどのようなアプリでも消費電力はほぼ同じになるのかもしれません。
これらを実証する為にさまざまな計測を行っていきたいと思います。
またサイトによってスマートフォンに最適化された画面が表示されないのにも驚きでした。普段からスマートフォンを使用しているので、当たり前と思っていたことが当たり前でないことが新鮮でした。
次回はBluetoothやGPSのといったデバイスの測定を中心に行っていきたいと思います。
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