今回は各種デバイスにスポットを当てて計測していきます。
その前に前回の記事で、BrowserのhttpリクエストにおけるUser-Agentの問題で画面がスマートフォンサイズに最適化されていないと記載した件について調べてみると少し違っていましたので補足させて頂きます。
端末からhttpリクエストのUser-Agentにてサイトが最適な表示を行うようにサーバ側にデータを送るのですが、Firofox OSはそれとは別にURLのリストを保持しており該当したものはスマートフォンサイズに最適化されるようです。
リストは下記にあります。
gaia/profile/user.js
スマートフォンサイズで表示された米国のyahooは記載があり、PCサイズで表示された日本のyahooの記載はありませんでした。
googleについては米国のサイトの記載はありましたが日本のサイトの記載はなく、こちらはサーバ側で対応されているようです。
確認の為にこのリストに記載されている米国のyahooのURLをコメントアウトし、日本のyahooのURLを追加してみました。
変更時の注意点として、gaia/profile/user.jsを変更してもコンパイルを行うと元に戻ってしまいます。これはコンパイル時に他のファイルにてオーバーライドされている為です。よってオーバーライドしている下記のファイルを変更します。
gaia/build/ua-override-prefs.js
下記が修正したものです。
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pref("general.useragent.override.globo.com", "\(Mobile#(Android; Mobile"); // bug 826335
-pref("general.useragent.override.yahoo.com", "\(Mobile#(Android; Mobile"); // bug 826338
+// pref("general.useragent.override.yahoo.com", "\(Mobile#(Android; Mobile"); // bug 826338
+pref("general.useragent.override.yahoo.co.jp", "\(Mobile#(Android; Mobile"); // bug 826338
pref("general.useragent.override.mercadolivre.com.br", "\(Mobile#(Android; Mobile"); // bug 826342
pref("general.useragent.override.ig.com.br", "\(Mobile#(Android; Mobile"); // bug 826343
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それでは修正したもので日本のyahooを見てみましょう。
http://www.yahoo.co.jp |
次は米国のyahooを見てみましょう。
http://www.yahoo.com |
こちらは予想に反してスマートフォンサイズで表示されました。また何故かシンガポールのyahooが表示されました。修正したのは上記のファイルのみでエミュレータでの確認が問題なのか原因がまだわかっていませんので分かり次第ブログに追記したいと思います。
このようにFirefox OSは自前でリストを用意し、サイトに最適なUser-Agentを送りスマートフォンサイズで表示しているのがわかりましたが、 user.jsの中身を見てもGalaxy Nexusと偽って表示しているだけですので、このような小細工を必要とせずともFirefox OSが広がりサイト側が無視できない存在になってほしいと思います。
それでは計測を行っていきます。
まずはBluetoothからです。
Bluetoothの測定
Jabra EASYGO |
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi OFF
- Bluetoorh ON
- GPS OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
Bluetooth ON |
はじめはタッチパネルにてBluetoothをONにしたことによる消費と下記のように表示画面の更新によるものとBluetoothデバイスをONにしたことによる消費で電流と消費しますが、その後の消費電流が待ち受けと同じになりましたのでBluetooth自体の消費電流は非常に少ないことがわかりました。
Bluetoothの設定画面にてBluetoothがOFF時の画面です。
BluetoothのON前の画面 |
近くの機器とペアリングされた機器が表示されます。Paired devicesを見るとJabraのHEADsetがペアリングされているのがわかります。
BluetoothのON後の画面 |
2.Bluetoothのペアリング時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi OFF
- Bluetoorh ON
- GPS OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
Bluetoothのペアリング時 |
普段BluetoothのHEADsetを使用していますが電池持ちを意識して使用していない時は頻繁にOFFにしていました。Bluetoothデバイスの電源がONになっていても波形を見る限りでは待ち受け時とほぼ変わらない電流消費となっていましたので、常時ONにするのは気が引けますが頻繁にON/OFFを行う方が消費電流的にはよくないように思いました。
次はGPSです。
GPSの測定
Setting画面 |
GPSの測定を行うにあたり、標準で搭載されているHERE Mapsというアプリを使用します。
1.GPSをOFF時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi ON
- Bluetoorh OFF
- GPS OFF
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
HERE MapsアプリでのGPS OFF |
2.GPSをON時
■測定条件
- UIMカードはなし
- Softwareバージョン(Boot2Gecko 1.0.1.0-prerelease)
- Wifi ON
- Bluetoorh OFF
- GPS ON
- Air Plane OFF
- SDカードあり
- 測定に使用した抵抗は0.2Ω
HERE MapsアプリでのGPS ON |
波形を確認するとGPSをONにして測位をおこなっている時はに約0.22Aほど消費するようです。
GPSのONとOFFを比べてみると一目瞭然ですが、常時ONにしておくと電池も持ちがわるくなりそうなので使用しないときはOFFにするのが良さそうです。
今回はデバイス編としてBluetoothとGPSの測定を行いました。Bluetoothの消費電流の低さは前々からわかっていましたがやはりすごいです。私自身がスマートフォンのマイクが壊れた為にBluetoothを使用しており電池持ちの良さはわかっていましたが波形で確認すると納得しました。
本当はNFCについても記載したかったのですが、まだNFC搭載端末が発売されておらず残念です。以前Silicon ValleyのFirefox OS APP Daysに参加した時にNFCのデモがあったので開発は進んでいると思いますのでNFC搭載端末が発売されればこちらも測定してアップしたいと思います。
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